メッキや塗装を下地処理するための酸洗い

金属の下地処理を行う

酸洗いが使われる主な用途として、メッキや塗装の下地処理があります。酸洗いをすることで、金属表面に形成されている酸化被膜を取り除いたり、油を除去します。これだけでもメッキや塗装を均一に行うことができるようになります。素材によっては、酸洗いで表面を微妙に荒らすことも必要になります。表面を荒らすことでメッキや塗装が付きやすくなり、その強度も増します。特に薬品の化学反応でメッキを付ける無電解メッキの場合、素材の表面状態は重要になります。油や酸化被膜が残っているとメッキが形成されなくなりますし、表面状態によってメッキ被膜の強度も違ってきます。そのため、メッキの前処理としてエッチングで表面を荒らすことが行われます。

下地処理に使われる酸

酸洗いに使われる薬品はいくつかの種類があります。塩酸・硫酸・フッ酸・硝酸などが使用されますが、どれも危険な薬品です。人体や環境にも大きな影響があるため、注意して使用しなければなりません。下地処理として使用する場合は、何千倍も薄めて使用することもありますが、それでも排気や排水には十分な注意が必要です。酸の濃度だけでなく浸漬させる時間も重要で、この処理を行うには十分なノウハウと知識が必要です。近年の設備では自動でこれらを管理できるようにもなっていますが、素材の種類によっても異なるため、ほとんどの場合専門の業者に任せることになります。その変わり効果は高く、均一で剥離強度の優れたメッキや塗装を行うことができます。

金属の表面にリン酸塩の被膜を作るための処理をリン酸処理と呼びます。錆止めのほか、塗装の下地づくりなどに利用されます。